事業計画書をどうやって書けば良いか、悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
事業計画書が必要なシーンはさまざまです。起業した際の投資家へのピッチブック、社内のビジネスプランコンテスト、アライアンス候補へのプレゼン、新規サービスの上司への相談などなど。
大事なシーンで必要な企画書であるにもかかわらず、一方で、なかなか参考になる具体的な事例が見つからず、どうやって作成すれば良いか分かりづらいことも多いでしょう。
僕はこれまでに、複数の会社の立ち上げや新規サービス企画・推進を経験し、その際には多くの対投資家、対上司、対見込み顧客への提案書を作成してました。
そこで、これまでの経験に基づき、本記事では、僕が作成したオリジナルの企画書をベースに、事業計画書の作り方を解説したいと思います。
事業計画書の基本的な構成
まず、事業計画書には、最低限押さえておくべき、いくつかの項目があります。下記の基本的な構成をベースに、アライアンスやピッチブックなど、目的に応じて加筆修正していきましょう。
- タイトル(サービス/プロダクトを一言で表現)
- 課題
- ソリューション
- 競合優位性・ユニークネス
- マーケットサイズ
- ビジネスモデル
- WHY NOW?
- 企業/チーム紹介
- 今後のマイルストーン
- 想定P/L
- Appendix
なお、事業計画書、特にピッチブック作成の際にとても参考になる情報源があるので、下記のとおり紹介します。
STARTUP-List
STARTUP Listは、起業家と投資家がお互いの情報を検索できるサービス、というコンセプトのマッチングサイトです。
REALITY ACCERALATOR
REALITY ACCERALATORは、スタートアップ経営者のメンタリングに豊富な経験を有する郡さんが代表を務めるベンチャーキャピタルです。数あるVCの中でも、SaaS系企業に特化して投資を実施する点が特徴です。
また、スタートアップに役立つ国内外の情報を、ブログを通じて発信しているので、関心のある方はぜひチェックしてみましょう。
馬田 隆明さんのSlide Share
馬田さんは、Microsoftでプロダクトマネージャーやエバンジェリストとして活躍した後、現在は東大で教鞭を取りつつ、スタートアップのエコシステム醸成のために精力的に活動されている人物です。
Slide Shareでは、スタートアップ経営者にとって有益な50以上の資料を公開されており、関心のある方は、下記以外にもぜひチェックされてみることをお勧めします。
これらの資料をじっくり見れば、事業計画書を作成するための知識の習得は、必要十分だと言えるでしょう。あとは、実践あるのみです。自ら事業計画書を作成して、たくさんフィードバックをもらうようにしましょう。
事業計画書の実例紹介
上記で紹介した、事業計画書の基本的な構成を踏まえて、受験予備校市場での新規事業の企画書を作成してみたので、紹介します。
なお、今回紹介する資料では、ターゲット市場が受験予備校業界と決まっていたので、マーケット規模に関しては触れていないことに、ご留意頂きたい(ちなみに、仮想ライバルはイトクロ社が運営する「塾ナビ」です)。
1. タイトル

タイトルスライドは、タイトル(サービス名/プロダクト名)+サブタイトル(コンセプト)というシンプルな構成で良いでしょう。
2. チーム(自己紹介)

チーム構成、または自己紹介は、顔写真、職歴(会社かサービスのロゴだけでOK)と強みを簡潔に記載しよう。
3. サービス/プロダクトのコンセプト

サービス/プロダクトのコンセプトを、端的に記載します。
4. 課題

顧客にとっての、現在のマーケット、サービスにおける課題を端的に記載します。なお、新規サービスを作る上で、課題設定はものすごく大事なので、推敲に推敲を重ねましょう。
5. ソリューション

前述の課題を解決するための、独自のソリューションを記載する。あまりに突飛な発想ではなく、実現可能性を重視したソリューションであることが意識しましょう。
6. サービススキーム

サービススキームは、各プレイヤー間でのサービスの流れを簡潔に記したチャートです。場合によっては、後述のビジネスモデルと一緒にしても良いが、ごちゃごちゃしてしまうサービスの場合は、分けて記載した方が良いでしょう。
7. ユニークネス

ユニークネスを表現する方法はさまざまであり、なかなか難しい部分です。上記のように、ポジショニングマップで競合との差別化を表現しても良いし、テクノロジーやオペレーションを強調しても良いでしょう。
8. ビジネスモデル

ビジネスモデルは、「プレイヤー」と「提供サービス」と「対価」の関係を明確にしましょう。対価がいくらになるかについては、ここでは触れない方がすっきりして見えます。
9. KPI

KPIはAppendixに含めても良いですが、本論に組み込んだ方がマネタイズのステップを理解していることを強調できます。
10. 今後のマイルストーン

今後のマイルストーンでは、初期段階のプロダクト(プロダクト・マーケット・フィット)の先に、どんな成長を見据えているのか、現時点での構想を記しましょう。あまりに突飛な内容だとリアリティがなくなってしまうので、フェーズをいくつかに区切り、前半までは比較的現実的なものにすべきです。
11. Appendix


Appendixでは、本論に組み込まないまでも、プレゼン後の質疑応答で突っ込まれそうなポイントに対する回答を想定し、記しておきましょう。サービス/プロダクトの実現可能性、収益性、ユーザー獲得手法などが挙げられます。
おわりに:事業企画書のpptデータ プレゼント企画
いかがでしたでしょうか?少しでも皆さまの資料作成の役に立てば幸いです。
さて、本記事で紹介した事業計画書のpptデータを、読者の皆さまにプレゼントします。pptデータを研究することで、マスターの使い方やチャートの描き方、フォントなど細部の作り込み方が分かるようになり、またパーツを再利用することもできます。
僕自身も、パワポ職人の先輩から、パワポの生データをもらい、ひたすら研究してきた過去があり、今ではpptでの資料作成が得意になりました。
プレゼント企画の応募方法は、以下のとおりです。
- neopathosのtwitter(@neopathos)をフォロー
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応募方法は、
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②本ツイートをRTこの2つだけです!https://t.co/zUVk6PJwmG— 井口和宏 @事業開発家 (@neopathos) 2019年1月2日
上記1. 2.を満たす方へ、twitterのDMでpptデータ送付します。もしデータの送付がなかった場合は、twitterでその旨教えて頂けますと幸いです。